26年前は偶然で生かされた家族の命
激震地の神戸市灘区のマンションに4人家族で暮らしていました。
その日は下の娘を真ん中にいわゆる 川の字 で寝ていました。
6畳の和室の長い辺の方には板の間があり、そこにずらっと婚礼ダンス類(最近の方はきっと知らないと思いますが)を置いていました。
その前にお布団を敷いて寝ていました。
防災を知った今だとなんと無謀な!!危険な!!状態でした。
ただ26年前では、神戸は地震がないという根拠のない、まるで都市伝説のように思われていました。
地震で危ないのは関東だと思っていたほどでした。
関東の方は地震に備えるのが当たり前の心構えがあったらしいのですが、地震がないと思われていた神戸では、興味がない意識レベルだったと思います。
ただ偶然、そんな危険な部屋で寝ていた私たちがなぜ大丈夫だったのか?
マンションの北東南と3方向に窓がある東端の角部屋であった為に、各部屋の壁の面積が多いのは必然的に西側で、その壁沿いに家具を置いていたことです。
その西側の壁に置いていた家具は、耐震など一切していなかったにもかかわらず1ミリも動かなかったのです。
これは、揺れの向きと家具の置く向きの関係ではなかったでしょうか?
その為に私たち親子は奇跡的に偶然にも、生きていたのではないでしょうか?
地震の揺れの向きは、場所により微妙に違うはずですし、いつもそのようなラッキーな偶然があるわけでもないです。
今回は、引越しをした現在住んでいる自宅マンションのキッチンの家具の耐震について見直しました。
実は、この家具を設置してから、今地震があればすぐ倒れるだろうと思っていました。設置した段階で、グラグラしているからです。
現状
床面は幅木とコード用のモールの為に家具は壁から少し離れて置きました。
家具の下側が壁から3㎝ぐらい離れて置いてしまうと、家具の上側は中に入れたモノの重さで、手前にもっと傾きました。
家具の上側はかなり壁から離れてしまって、とてもグラグラして不安定でした。
かなり壁から離れてしまったのと、家具の後ろと横の壁は躯体壁といってマンション特有のコンクリート壁でしたので、L字金具を取り付けることも出来なかったです。
対策その1 100均グッズを使ってみる
まず100均グッズの足元に家具揺れ防止パッドというものをかましてみました。
これは、いくつか積み重ねて高さ調整が出来るモノです。
例えば、床の状態で右は1つで左は2つ重ねて置くとグラグラを軽減できるものです。
そうすることで、家具は前のめりにならずに後ろの壁にもたれかかるような感じになりました。
上記の写真の左側の下を見て頂くと、上部の壁との間が狭くなりました。
100均のドアに付ける赤ちゃんいたずら防止のベルトをつけました。
しかし、まだまだ不安な家具です。
大きな揺れがきたときに、このそばにいなければ、けがはしないはずです。
しかし何年先になった時、自分のフットワークもどんどん悪くなってきそうなのでどうしようか?悩んでいました。
今後30年以内に80%の確率で起きると言われている南海トラフ地震発生の時、私と同じように阪神淡路大震災を経験したこのマンションは、耐えられるのか?
マンション倒壊の前に、この家具はあっという間に倒れてしまうだろう・・・
とずっと考えていました。
だったら、もっと早く耐震補強すればいいのですが、それが難しい悩みがありました。
その悩みとは・・・
悩みは壁と天井の形態が問題
デコボコした壁が、粘着テープ型では付かないかも
天井までの距離が離れ過ぎていて、突っ張り型の強度が心配
という理由で、諦めていました。
2021年1/17を目前に、26年前を思い出しながら
実験・検証をしてみる
やらないよりやってみよう!!ってことで、突ぱり耐震ポールを使用して
デコボコの天井でも固定出来るかを試してみました。
使用したのは、つっぱり棒マスターでお世話になっています、平安伸銅工業株式会社さんの突ぱり耐震ポールです。
家具の上から天井までの距離が62.5㎝と長いので、該当するポールはLサイズになりました。
まだここでは不安です。
大きな揺れではポキっと折れてしまわないのか?
細長い2本の棒状では、容易に動いてしまわないのか?
実際に設置作業の前にすること
天井はコンクリートなので、硬いのですが、家具の上部は縁廻りとその他の広いめでは、硬さと強度が違ってきます。
設置面の掃除も大事ですね。
以前、整理収納でお伺いしたお客様で、家具の上に真ん中に1本だけポツンと立てているのをみました。
くれぐれもその設置では役に立たないのでお気を付けください。
商品は2本組になっているのは、1つの家具に2つ付けることであって、2つの家具に使用出来るという意味ではありません。
位置決め
結構難しくかなり時間がかかりました。
・我が家ならではの問題発生
・天井は幅のあるモールディングがあるので天井と壁の際に設置出来ない
・床面も幅木があるので、壁にピッタリ設置が出来ない
この2重苦がありました。
家具の方の設置面にポールの下を合わせても天井部分が、微妙に隙間が出来たりして、高い位置での作業で微調整が必要になりました。
ポイント:取り付け参考図と方法をしっかり確認と実行
取り付け方は、箱の裏面に書いてある通り、注意深く間違わないようにしました。
手元ばかりを見ててやっと設置出来たと思ったら・・・
離れて確認するとあれ?曲がっている事に気づきました。
面倒がらずに、一からやり直しました。
転倒防止対策として3点固定
設置後のチェック
最初は手で動かすとガタガタでしたが、耐震ポールを設置した瞬間にビクともしなくなりました。
力加減はひょっとしたら、無意識に加減しているかもしれませんが、敢えて地震の揺れを再現として、動かしてみました。
写真では撮影の為に、片手でスマホを持って片手で揺らしていますが、実際には両手で試してみましたが、家具も、耐震ポールもビクとも動かなかったです。
突っ張りにはバネとジャッキタイプがある
今回は、強度が求められるのでジャッキタイプです。
今回使用したのは
平安伸銅株式会社の突ぱり耐震ポールL
平安伸銅工業株式会社様はこちらからご覧ください。
オンラインショップはこちらから
それぞれの住宅状態、状況で、一番安全で確実なモノとは限りません。
我が家は壁や天井が凹凸がある
珪藻土の壁は粘着タイプが付かない可能性が大きい
などのリスクがあったので、なかなか、我が家にピッタリな家具転倒防止の耐震グッズを取り入れるのに躊躇していました。
ゼロより1を選ぶ
転倒防止のゼロから今回は1にしてみました。
100%の安全などないと思いますが、もし大きな揺れで、瞬間に転倒するのを、数秒でも時間稼ぎが出来れば、その間に安全な場所に移動出来ればいいなと思います。
阪神淡路大震災の揺れも勿論経験して知っています。
数年前に防災施設での地震の揺れの体験をしました。
今から地震の揺れを再現されることがわかっていても、大きな揺れでは残念ながら自分の意志通りには動けなかったです。
でも動けない、逃げれないかもしれない事を念頭に置いて防災をすることは、何も知らず机上だけの防災とは違ってくると思います。